モリトーはこんな会社です。(5)
2021/01/16
カテゴリーお知らせ
「お風呂もベッドも使えるリフト」をつくろう!
これまでにない、便利で画期的な介護リフトを作ろうと思い立った。1992年のことである。ベッドを作っている友人を口説き協力を取り付け一緒に開発を進めることになった。
リフトが欲しいと望まれた介護者の方のほとんどが、「ベッドで使いたい、お風呂でも使いたい。」これが実現できたら介護は本当に楽になる。ご本人もきっと喜ぶ。目標はこの二つの要望をかなえられれば、すべてがうまくいく。この二点をかなえられるリフトを作れば、これまでリフトを使いたいと思いながら使えなった方たちの思いにきっと応えられる。そしてこれからもたくさんの方に喜んでもらえるだろうと考えた。アイデアもまとまり製作することになった。これは最高のグッドアイデアで、従来の床走行式リフトの機能を持ちながら、既設の浴槽でも使えるものなのだ。
床走行式リフトは、アームの付いた支柱とキャスターの付いた脚部でできているので、浴槽の真下に脚部が入らないことには人を浴槽の中に入れることはできない。そこで支柱を改造しアームが90度回転することにした。当然、人を吊り上げて回転すると転倒してしまうので転倒しないように突っかい棒を付けるというアイデアなのだ。このアイデアはかなり”いけてる”と思ったが、そんなに甘いものではない。何度か形を変えて試作を繰り返すが、作ってみるとすぐダメなことに気づく。全く安定しない。何度も変更、修正を繰り返した。悪戦苦闘、挙句の果てにベッド工場の職人さんも、だんだん不機嫌になっていく。しまいには協力してくれなくなりあえなく挫折。しっかり反省し、友人と考えた次のアイデアは、またまた世の中にない独創的なアイデアであった。